発電所跡 (090616)

電力工場
博物館の脇から奥へと伸びる道を進むと、右手にジャングルに埋もれた建物が現れる。博物館とは目と鼻の先。航空写真でも右の写真でも分からないくらい、すっかり樹木に覆われている。
ガイドブックには電力工場とあるが、つまり発電所だ。

ほとんどジャングル
正面から見てやっと、建物の形がわかる。この右にも建物があり、一応写真に撮ったのだが、これ以上に植物に覆われてて写真じゃ全然判別つかなかった。きっと他にも、目に付かないだけでたくさんの遺構が残ってるんだろうな。それも全て、私たちの祖父母の世代が作り上げた建物だ。日本を遠く離れたこの島で、自分たちの歴史がどんどん埋もれていくような気がする。危機感のような寂寥感のような、複雑な気持ち。先祖が頑張った証が消えちゃうのはやっぱ淋しいね。でも歴史の常だから仕方ないのかも。

緑の工場
ジャングルに分け入り、建物の右から撮った写真。かなり大きな建物だ。軍事施設の中でも発電所は超重要施設なので、コンクリートはものすごく分厚い。そのおかげか、爆撃だけでなく植物や六十五年間の風雨に晒されても、形はしっかり残っている。
おそらく海軍の島だから海軍か軍属の人が働いていたんだろうけど、当時はどんな感じだったのかな。戦況が悪くなる前の日常を想像してみる。
光を浴びて
条件を変えて正面から撮り直した写真。少々眩しいけど、鉄の窓枠や木の根に覆われた様がよく分かる。

