ホテルに残る遺構3(第三回)(最終回) (090616)
ホテルの見取り図作ってみました →こちら
本文で紹介する場所の確認にどうぞ。(ちなみに私達が泊まったヴィラは★です)

岬の廃虚
散策路はそのまま岬の突端へと続いている。道の先も気になるけど、それよりもまずこの遺構だ。

弾痕
電線を張るためなのか、錆びたかすがいが壁に直接打ち込まれている。その左下は、たぶん弾痕だと思う。同じようなものが壁にいくつか刻まれていた。航空機からの機銃掃射を受けたのかもしれない。終戦間際には、コロール島やバベルダオブ島、そしてここアラカベサン島も、たびたび米軍の空襲を受けていた。

謎の建物
施設はとても狭い。でも、窓はとても大きい。軍の施設だと防御上窓を小さく作りそうなもんだけど。もしかして見張り所だったのかな? それとも管制塔? だとしても窓大きすぎる気がするし、壁もなんだか薄いし。
そういえば、この飛行場はもと南洋興産が所有していたのを接収したって、案内板に書いてあったな。こっちが民間施設で、撤去されちゃった展望台のあれが軍の施設だったのかも。

やっぱり謎
本当に大きな窓だよなー。壁の三面にこんなでかい窓があって、しかも残り一面は入り口だから、これじゃほとんど家具とか機器とか置けない気がする。ほんと、なんのための施設だったんだろう? 換気扇もあるし床付近には通気孔もあるし、わりときちっとした施設だと思うんだが。

廃虚を振り返る
遺構を後にして、散策路を進む。振り返ると、熱帯の木々とほぼ同化した遺構が見えた。
もしかして、本当に見張り所なのかも。だって外からは見えにくいのに、中からの見晴らしがすごくいいんだもん。

岬への道
どこまでもつづく散策路。こういう道を歩くのって、とても楽しいから大好き。

まだまだ続く…
かと思いきや、終わりは唐突に訪れた。まあ、地形から言ってそんな長くないのは分かり切っていたんだけど、やっぱり道が終わってしまうのは淋しい。
砂と岩が覆う岬の突端に、道は消えていた。この先は崖だ。そして言葉では言い尽くせないほど、美しい海と、南洋の夕陽。
日本の兵隊さんも、この景色に心癒されるときがあったかもしれない。